<第42回 にいがた未来塾 ご案内>

kitajimaゲスト講師・新潟県副知事  北島 智子 氏

テーマ・「危機にある医療、その未来を考える」

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■期 日:平成23年11月28日(月)

■時 間:19:00開始(18:30開場)

■会 場:clubジョイア・ミーア 

新潟市中央区東堀通7番町1016-1

TEL:025-224-2588

■講 師: 新潟県副知事 北島 智子 様

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[ 講師プロフィール ]

出身地:東京都

昭和61年3月 日本大学医学部卒業

昭和61年6月 埼玉県入庁

昭和63年7月 厚生省入省

平成 3年7月 厚生省大臣官房統計情報部衛生統計課課長補佐

    4年7月 文部省体育局学校健康教育課専門員

    6年7月 山梨県厚生部健康増進課長

    9年4月 厚生省児童家庭局母子保健課課長補佐

   11年8月 青森県健康福祉部次長

   13年4月 青森県健康福祉部長

   14年4月 厚生労働省医政局指導課医療計画推進指導官

   16年7月 厚生労働省医政局総務課医療安全推進官(医療安全推進室長兼職)

   17年8月 厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課新開発食品保健対策長

   18年9月 国立感染症研究所企画調整主幹

   20年7月 国立国際医療センター国際医療協力局長

   22年4月 独立行政法人国立国際医療研究センター国際医療協力部長

   23年4月 新潟県副知事

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■参加費:2,000円(懇親会費)

■申 込:にいがた未来塾幹事(ご紹介者)にお申込。または、にいがた未来塾

HP http://www.niigata-miraijuku.jp/ からお申込みください。

■備 考:本会は満20歳から満39歳までの志ある方を対象とした会です。40歳以上の方で参加を希望される方はオブザーバー参加となります。詳細は幹事までお問い合わせ下さい。

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<プログラム>

18:30 開場/受付開始

19:00 グループディスカッション開始

19:30 北島様 ご講演   

20:20 インターミッション&グループ発表

(代表者がディスカッションでの意見を発表します。お料理、お飲み物をお召し上がり下さい。)

20:50 北島様と池田塾長のトークセッション

21:20 北島様との名刺交換 / フリーディスカッション

21:30 終了  

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にいがた未来塾、第42回となる次回は、新潟県副知事、北島智子さんをゲスト講師に「危機にある医療、その未来を考える」と言うテーマで開催します。

?昭和63年に厚生省に入省した北島さんは、一貫して医療福祉畑を歩いてこられました。今年4月、新潟県副知事に就任され、保険、医療、福祉の他にも、労働や教育、危機管理などを担当されています。

その北島さんからお聞きした、医療をめぐる現状についてのお考えを、以下ご紹介します。次回のにいがた未来塾でのディスカッションのご参考にしてください。

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(以下、北島さんのお話)

今、新潟県の医療は深刻な医師不足の状況にあり、地域的によっては危機的な状況を迎えています。こうした傾向は、新潟のみでなく東日本一帯に拡がっており、各県、各地域、各医療機関の間で医師の取り合いが生じています。

医師が、へき地の病院や診療所よりも都市部の病院を希望する傾向が強く、地域偏在が生じていますが、産婦人科や外科など勤務時間が長く不規則な診療科を希望する医師が少なくなっており、診療科による偏在も起こっています。

病院を利用する方々にも考えていただきたい問題があります。医療機関には、カゼや高血圧の通院など一次医療を担う診療所、入院を必要とするような二次医療を担う病院、そして大学病院やがんセンターなど、高度な医療機器を有し、三次医療に対応する病院があり、それぞれが連携しながら役割分担をしています。しかし、利用者側は、ともすると最初から大きな病院に行く傾向があり、特に夜間救急などに軽症の患者が集中する傾向があります。これは、本当に緊急で対応するべき患者への対応が遅れることに加え、医師にとっても大きな負担になります。利用者の側が医療機関をどのように利用するのかも、地域の医療を守る大きな鍵になります。

医師不足により病院に勤務する医師の労働環境が悪化する中で、医療従事者の役割分担の見直しや医療機関相互の連携と役割分担などにより医師の負担の軽減を図ることや、医師にやりがいを感じてもらえるような魅力的な医療機関を作っていくことも大きな課題です。

地域医療の問題は、単に医療だけの問題ではありません。医師不足の中で、各市町村に病院を設置することは困難ですが、病院のない市町村の住民が、病院に通うための交通手段の整備は必要です。そういう意味で、街づくり、地域づくりと医療の確保は表裏一体です。このように、医療の問題は、医師や病院関係者のみが考えても解決するものではなく、街づくりの一つの要素として考えていく必要があります。

魚沼地方も御多分に漏れず深刻な医師不足です。そうした中、「地域医療魚沼学校」と言う、住民参加の医療学校が生まれ活動しています。

これは「医療資源が限定されている地域では、住民は医療の受け手であると同時に、医療を育て支える主人でもあるべきだ」と言う考え方から、行政と住民の参加により、医療を核とした地域再生を目指そうという取り組みです。

講演会や勉強会、セミナーなどを行って、これからの保健医療システムを、地域住民と共に考えていこうというものです。住民は利用方法をディスカッションし、医療の改善に役立てています。

また、小出病院を中心に、新潟大学の学生に地域医療の勉強をしてもらっています。学生に働く場としての魅力を感じ、やりがいを感じてもらうという目的です。

そして県内には、冬場だけ町場に高齢者が住むための住宅が作られているところがあります。夏は畑仕事などをしながら一人で暮らせるが、豪雪の中で冬は一人で越せないという高齢者のための住宅です。もちろん高齢者にとっても、夏だけでも自立した生活ができることは健康面でも生活面でも望ましいことです。この取組自体は、医療の提供ではありませんが、高齢者の自立をできるだけ支援し、介護予防を進めていく上では重要な取組です。

また、医師不足の面では、もう一つ課題があります。新潟県で医学部は新潟大学の1校ですが、人口が新潟より少ない富山県にも同じく1校あり、新潟より人口が少ないのに石川県には2校あります。人口当たりの医学部の入学定員が他県に比べて低いという問題です。しかも新大医学部の卒業生は、他県からの入学者が多いこともあり、4割しか新潟に残らないという状況です。

一方、医師数と国民医療費には相関があるという見方もあり、全国的に医師数を増やすということは、医療費の負担も増える可能性があります。

日本は、GNP比で、先進国の中では、最も医療費の低い国の一つです。日本は、医療費の費用対効果が最も高い国であり、世界最高レベルの医療体制があると思っています。しかし、そうした中で、医師の過重労働や病院への再投資にしわ寄せが来ているのも確かです。このままでは、これまでの医療水準を維持できなくなる地域もあるでしょう。少子高齢化により、国民医療費が急騰する中で、医師を確保し、今までと同等またはそれ以上の医療を受け続けるために、国民はさらに医療費を負担できるのでしょうか。

医療水準の維持、向上と医療費負担のバランス、その選択を迫られる時期に来ていると思います。?

以上が、北島副知事のご所見でした。

次回のにいがた未来塾では、危機にある医療にどのような未来を描いたら良いのか。それぞれ思われるところを議論して欲しいと思います。

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                                      にいがた未来塾 塾長 池田弘

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